猫背や慢性痛解消にいつまで局所的な筋肉をほぐすのか。

「マッサージや整体に行っても、
すぐに肩こりや腰痛がぶり返す」

「気をつけているつもりでも、
どうしても猫背が治らない」

——そんな長年のお悩みはありませんか?

実は、いつまでも治らない慢性痛や
姿勢不良の根本原因は、
筋肉の硬さや筋力の弱さだけではありません。
身体のバランスを無意識にコントロールしている
「脳と神経(小脳と前庭覚)」のシステムにあります。

本記事では、
なぜマッサージだけでは不十分なのか、
そして最新の神経科学エビデンスに基づき、
脳から姿勢を変える方法を分かりやすく解説します!

脳の働きを理解し
様々なアプローチで肩こり腰痛を対策しよう。
「肩こりがひどいから肩回りをマッサージして」
と頼まれてもお断りする事がありますが、
この記事を読めばその理由を分かっていただけると思います!


■なぜマッサージでは慢性痛や姿勢不良が良くならないのか?

結論から言えば、
マッサージやストレッチは
結果として硬くなった筋肉を
一時的に外側から緩めているだけだからです。

私たちの姿勢や筋肉の緊張をコントロールしているのは脳です。
姿勢のバランスを感知するセンサーの働きが鈍ると、
脳は身体が、
見えない揺れる船の上に立っているような不安定な状態(=転倒の危険)
にあると錯覚します。

すると脳は、
危機を回避するために
「首や肩、腰回りの筋肉をガチガチに力ませて、
無理やり体を固定しろ!」
という緊急指令を出します。

つまり、慢性的な肩こりや腰痛は
「脳がわざと筋肉を固めている」状態なんです。
この根本的な神経のエラーを放置したまま
筋肉だけを揉みほぐしても、
脳は「筋肉が緩むとバランスが崩れて危ない!」と判断し、
すぐに元のガチガチな状態に戻してしまいます。
※余計に不安定な船になる訳ですから。

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◎【医学的エビデンス】痛みの悪循環と脳の萎縮

医学的な研究モデルである
痛みの悪循環理論では、痛みが生じると、
筋肉の張り具合を調整する神経が過剰に働き、
反射的に筋肉を硬直させてしまうことが示されています。
さらに衝撃的なことに、
2万人以上のデータを分析した大規模研究では、
慢性的な痛みを抱える人は、
痛みのない人に比べて小脳(バランスと運動を司る脳)
などの容積が実際に減少(萎縮)
していることが明らかになっています。

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■姿勢不良を起こすセンサーとコンピューターの機能低下

では、具体的に身体のどの機能が悪くなることで、
脳は筋肉を固めてしまうのか。
鍵となるのは、
以下の3つのセンサーとコンピューターです。

★前庭覚(ぜんていかく:耳の奥のセンサー)
 
頭の傾きや動くスピードを感じ取る
三半規管や耳石器のことです。
身体が傾いた瞬間に「転ばないように踏ん張れ!」
と全身の筋肉に自動で指令を出します。

★体性感覚(たいせいかんかく:足裏や関節のセンサー)
 
足の裏や関節の曲がり具合から、
自分の身体が空間のどこにあるかを感じ取ります。

★小脳(姿勢のコンピューター)
 
センサーから集まった情報を素早く計算し、
全身の筋肉の張り具合を丁度良く微調整します。
また「正しい姿勢」を記憶する役割も持ちます。

これらの機能が低下すると、
脳は「正しい自分の位置」を見失います。
さらに厄介なことに、
小脳は「首や腰の筋肉を固めた無理な姿勢」を
日常の新しい正常な姿勢だと勘違いして
記憶(学習)してしまうため、
悪い姿勢が完全に固定化されてしまうのです。

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■視覚を過剰に使い過ぎだ!

これほど精巧な脳の全自動バランスシステムが
機能低下を起こす最大の原因は、
現代特有の「視覚への過剰な依存」と「運動不足」です。

スマートフォンやパソコンの画面を長時間見続ける生活では、
人間は目(視覚)だけで空間のバランスを取ろうとしてしまいます。
すると、本来働くべき耳の奥の「前庭覚」や、
足裏の「体性感覚」が使われなくなり、
機能がどんどんサボり始めます。
さらに座りっぱなしの生活が続くことで、
重力に逆らってバランスを計算する「小脳」
の処理能力も衰えてしまいます。

同じ姿勢でいると病気リスクが上がる
というデータはたくさんありますが、
病気以前に姿勢、慢性痛すら引き起こす訳です。
だから、運動不足解消の為に、
車でジムに行き座りながらバイクを漕ぎ、
座りながらマシントレーニングをこなして帰る。
そんなジムライフでは本当にもったいないんです!
フィットネスジムを否定する訳ではありませんが、
相手が誰であれマシンをお勧めする。
また目線が固定され、
足裏にも刺激が入らず、
三半規管も刺激されず、
小脳も活性化しない。
非常にもったいない構造にあります。

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◎【医学的エビデンス】視覚依存と姿勢の不安定性

多くの研究で、
視覚情報に過剰に依存する状態は、
空間認識のエラーを生み、
めまいや姿勢の不安定性を引き起こす
主要な原因であることが指摘されています。

Frontiers | Comparison of Clinical Balance and Visual Dependence Tests in Patients With Chronic Dizziness With and Without Persistent Postural-Perceptual Dizziness: A Cross-Sectional StudyBackground: The diagnosis of persistent postural-perceptual dwww.frontiersin.org


■実践的エクササイズとエビデンス

姿勢不良や慢性痛を根本から解決するためには、
マッサージをするだけでなく、
視覚に頼るのをやめ、
サボっている「前庭覚」や「体性感覚」に
刺激を入れ直し、小脳を再起動させる必要があります。

◎前庭覚(耳の奥)を鍛えるトレーニング

視覚とバランスセンサーの連携を強化します。

★視線固定トレーニング
 
目の前に立てた親指をじっと見つめたまま、
視線を外さずに、頭だけを左右や上下に振ります。

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★歩行中の振り返り
まっすぐ歩きながら3歩ごとに頭を左右に向けたり、
歩いている途中で合図に合わせて180度振り返ってピタッと止まる動作をします。
方向転換系の動作が良いですね。

同じ姿勢、同じ視線を避けましょう。


視線を固定して頭を振る運動を実施した研究では、
脳が「前庭覚」の情報を優先して使うように切り替わり、
静的なバランス能力が有意に向上したことが実証されています。
また、前庭リハビリが姿勢安定性を
明確に向上させることは多数のレビュー論文で結論付けられています。

Gaze stabilization exercises derive sensory reweighting of vestibular for postural controlAccess full-text academic articles: J-STAGE is an online platwww.jstage.jst.go.jp

◎小脳を活性化するダブルタスク!

あえて脳が混乱するような複雑な動きをして、
小脳の計算能力を高めます。

★複雑性
 
足踏みをしながら、
「1、2、3、4」で手拍子、
「5、6、7、8」で腕の上げ下げに切り替えるなど、
手と足で違う動きを同時に行います。

最初は混乱して上手くできませんが、
この失敗を修正して慣れていく過程が
小脳を最も活性化させます。
実際、小脳機能が低下した患者に
バランストレーニングを2週間実施した結果、
バランス能力が向上しただけでなく、
MRI検査によって脳の神経細胞が密集している部分の容積が増加
したことが確認されています。

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◎体性感覚(足裏・関節)を呼び覚ます

目からの情報を遮断し、
関節や足裏のセンサーを強制的に働かせます。

★視覚に頼らない・足裏の活性
 
安全な場所で「目を閉じて」片足立ちをしたり、
クッションの上に乗ったりします。
また、座った状態で足の指を使って
床のタオルをたぐり寄せる運動も足裏のセンサー回復に有効です。
(タオルギャザー)

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■結論

治らない肩こりや腰痛、猫背は、
マッサージで一時的に筋肉を緩めるだけでは
根本的な解決には至りません。

目(視覚)への依存を減らす!
●頭を動かす!
●複雑な運動(不規則)をする!

ストレートに言えば、
どれだけ緊張している筋肉をほぐしても
筋肉を緊張させている大元を変えなければ
何度もぶり返す慢性痛になる
って事です。

無意識の過剰な筋肉の緊張を解き、
脳の全自動バランスシステムを再起動させるための必要な対策です!
ぜひ今日から、
毎日のルーティンに「脳への刺激」を取り入れてみてください。

慢性痛が起こる構造的問題解決についてはこちらの記事がオススメ!

https://note.com/embed/notes/n2907214a674a


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