食生活と体の痛みは関係がある?炎症と慢性痛と食べ物の関係

食べ物と痛みは関係あるの?

「最近、腰や肩の痛みがなかなか引かない」
「前より痛みを激しく感じる」

もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、
疑うべきは
「関節のズレ」や「筋肉の硬さ」
だけではありません!
実は、あなたが日々口にしている食事が、
体内の痛みセンサーを敏感にさせている可能性があります。

今回も科学的根拠を元に
「乱れた食生活が痛みを増強させる仕組み」
について解説します。

注意!
知らないとずっと「痛みを感じやすい体」のままかもしれません。


■神経を過敏にしてしまう栄養素

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◎神経をイライラさせる「糖分」の摂りすぎ

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甘いお菓子やジュース、
精製された炭水化物を摂りすぎると、
体内でAGEs(終末糖化産物)
という物質が作られます。
これが蓄積すると、
全身の神経細胞に炎症を引き起こし、
神経を常に過敏な状態(=痛みを感じやすい状態)
にさせてしまいます。

High Blood Glucose and Excess Body fat Enhance Pain Sensitivity and Weaken Pain Inhibition in Healthy Adults: A Single-blind Cross-over Randomized Controlled Trial – PubMedTo investigate links between blood glucose, body fat mass andpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

◎痛みを感じやすくなる

更に糖分の摂りすぎや、
急激に多量摂取する事で血糖値の乱高下は起こり、
体内に活性酸素を大量発生させます。
これが神経を直接攻撃し、
痛みの閾値(痛みを感じるボーダーライン)を下げてしまいます。

※活性酸素は身体を老化させる!

※本来全く同じ痛みでも、人によって痛みを感じやすい人、そうでない人に差が出ます。


■痛みの材料を増やす食事

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揚げ物やスナック菓子、
加工食品に使われる油には
「オメガ6脂肪酸」が多く含まれています。
これ自体は必要な栄養素ですが、
現代人はこれを摂りすぎる傾向にあります。

◎何が起きるのか

体内のオメガ6脂肪酸が過剰になると、
プロスタグランジンE2などの
痛みや腫れを引き起こす物質が大量に作られます。

◎結果

 痛みを感知するセンサーの感度が高まり、
一度出た痛みがなかなか引かなくなります。
食事によって、わざわざ体の中に「痛みの材料」
を運び込んでいるような状態と言えます。

Elevated dietary ω-6 polyunsaturated fatty acids induce reversible peripheral nerve dysfunction that exacerbates comorbid pain conditions – Nature MetabolismBoyd and LoCoco et al. link ω-6 polyunsaturated fatty acid–riwww.nature.com

https://www.nature.com/articles/s42255-021-00410-x

食事中のω-6系多価不飽和脂肪酸の摂取量増加は、併存する疼痛状態を悪化させる可逆的な末梢神経機能障害を引き起こす。


■脳の「痛みを抑えるブレーキ」が壊れる

私たちの体には、
本来、多少の痛みであれば脳が自動的に和らげる
鎮痛システムが備わっています。

しかし!!
糖分や脂質の多い食事を続けていると、
この脳の機能にエラーが起きます(>_<)

◎何が起きるのか

脳が痛みの信号をブロックできなくなり、
届いた信号をすべて「激痛」として受け取ってしまいます。
「痛みのブレーキ」が壊れ、
アクセル全開で痛みを感じてしまう
のが、
食生活の乱れた体に起きている現象です。


■食事全体の質と慢性痛(2024年)

Exploring the association between dietary Inflammatory Index and chronic pain in US adults using NHANES 1999–2004 – Scientific ReportsChronic pain, a substantial public health issue, may be influwww.nature.com

この研究では、
アメリカの国民健康調査(NHANES)に参加した
成人2,581人のデータを用いて、
★日々の食事内容から算出した食事の炎症性指標
★3か月以上続く慢性痛の有無
上記、2つの関係を統計的に分析しています。

※炎症性指標は数値が高いほど
「体内で炎症を起こしやすい食事パターン」
(精製糖質、加工食品、脂質の偏りなど)を意味します。

◎結果①

「炎症性指標が高いほど痛みが強い」
とは単純に言えなかった

まず研究者たちは、指標を
「1点、2点、3点…と連続的な数値」
として解析しました。

その結果、
炎症性指標と慢性痛の間に、
明確な直線的相関は見られなかった!

つまり、
指標が少し上がる= 痛みが比例して増える

という単純な関係ではなかったのです。

ここだけを見ると、
「食事と痛みは関係ないのでは?」
と感じるかもしれません。

しかし、話はここで終わりません!


◎結果②

炎症性がかなり高い食事の人たちは、慢性痛が多かった

次に研究者たちは、炎症性指標を
4つのグループ(四分位)
に分けて比較しました。

すると、
最も炎症性が高い食事グループは
最も炎症性が低いグループに比べて

慢性痛を持つ割合が有意に高い』
という結果が出ました。

「炎症性の高い食事パターンの上位層では、慢性痛が多い」
という関連が見えてきます。


◎結果③

この研究の核心:関係は「U字型」だった

さらにこの研究の最大のポイント⇩
炎症性指標と慢性痛の関係を
非線形(直線ではない形)で解析したところ、
炎症性指標が高すぎても低すぎても
どちらの場合も、
慢性痛を持つ人が多いという
「U字型の関係」が示されました。

つまり、
炎症性が強すぎる食事は慢性痛が多い
一方で、
極端に炎症性が低い食事の人も 慢性痛が多い
という、非常に示唆的な結果です。


◎なぜ低すぎる炎症性指標でも痛みが多いのか?

ここが誤解されやすいポイントです。

この研究は横断研究といって、
「ある時点の状態」を切り取った調査です。
そのため、
★痛みがあるから、すでに食事を改善している
★痛みや疾患の影響で、食事内容が偏っている
といった
「逆因果」の可能性を排除できません。

(ん~ 難しい)

研究者自身も、
「指標が低い人に慢性痛が多いのは、
痛みをきっかけに食事を変えた結果かもしれない」
と慎重に解釈しています。


■高齢女性ほど「食事と痛み」の影響が顕著に

東京都健康長寿医療センター研究所の研究(2025年発表)によると、食事内容と慢性疼痛には明確な関連があることが示されました。

★炎症を促す食事
(糖分、飽和脂肪酸、加工肉など)
を多く摂る高齢女性は、
そうでない人に比べて
慢性的な痛みを抱えている割合が高い。
特に80歳以上の女性グループでは、
食事内容が痛みだけでなく、
抑うつ傾向とも深く関わっている。

また、米国での大規模調査(NHANES)でも、
食事全体の質を数値化した
「食事性炎症指数」が高い人ほど、
慢性痛を抱えるリスクが高いという結果が出ています。

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■痛みを抑える食事vs痛みを呼ぶ食事

体内の炎症をコントロールするために、
私たちが意識すべきポイントを整理しました。

◎要注意

痛みを敏感にさせる食品

・糖分・精製糖質
 
菓子パン、ジュース、甘いお菓子

特定の脂質
揚げ物、スナック菓子、加工肉(ハム・ソーセージ等)

精製された炭水化物
 
白米や小麦製品の過剰摂取

◎推奨

炎症を鎮め、痛みを和らげる食品

・野菜/果物 
抗酸化作用のあるビタミンやポリフェノールが炎症を抑えます。

・食物繊維
腸内環境を整えることは、全身の慢性炎症の抑制に繋がります。

オメガ3脂肪酸
青魚(サバ・イワシなど)に含まれる油は、炎症を抑える働きがあります。


(おわりに)
慢性的な肩こりや腰痛、疲労感が
抜けないといったお悩みがあればぜひご相談ください。
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あなたの健康をトータルでサポートいたします。


以上、最後までお読みいただき
ありがとうございました!

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食生活と体の痛みは関係がある?炎症と慢性痛と食べ物の関係

日々の食生活が慢性的な体の痛みに与える影響を科学的根拠に基づいて解説しています。主な内容は以下の3点に集約されます。
第一に、糖分の摂りすぎは体内で「AGEs(終末糖化産物)」や活性酸素を発生させ、神経を過敏にして痛みを感じるボーダーラインを下げてしまいます。第二に、揚げ物等に多い「オメガ6脂肪酸」の過剰摂取が、痛みや腫れを引き起こす物質の材料となり、炎症を長引かせます。第三に、高糖質・高脂質な食事は脳の「天然の鎮痛システム」を壊し、痛みをブロックする機能を低下させます。
2024年の研究データでも、炎症性の高い食事パターンを持つ人は慢性痛を抱える割合が有意に高いことが示されました。著者は、施術やストレッチの効果を最大限に引き出すためにも、まずは甘い飲み物を水や茶に変え、揚げ物やスナック菓子を控えるといった「食事による内部環境の改善」が重要であると述べています。