基本的にマシンを利用したトレーニングはしません

こんにちは!
トレーナーの菅谷智紀です。

▪マシンがあるジムだと安心
▪マシンが無いジムだと不安
▪筋トレはまずマシンから
▪自重だけの運動で大丈夫?
▪ご高齢の方はマシンで安全に

フィットネスクラブにお客さんとして通う方も
フィットネスクラブで働く従業員も、
パーソナルトレーニングジムに通う方も
その従業員も
みんな一度はこう考えた事、
また提供した事があるのでは無いでしょうか?

今日はその
「筋トレはまずマシンから」
「ご高齢の方にはマシン指導」
が必ずしも正解で無いかもしれない
というお話をさせていただきます。

目次

  1. ■マシントレーニングは安全?
  2. ■マシンは体の機能を低下させる
  3. ◎日常生活の動きと程遠い
  4. ◎安定し過ぎる
  5. ◎スポーツ選手も同じ
  6. ■『ご高齢の方=マシン』はダメ
  7. ◎日常生活の動きから機能向上
  8. ■マシントレーニングにもメリットはある
  9. ■まとめ

■マシントレーニングは安全?

まず結論、
怪我のリスクは少なくなりますので、
フリーウエイトトレーニングに比べると安全です。
グリップが滑ってもダンベルやバーベルが
顔や足に落ちてくる事も無いですしね!
もっと言えば、
スマホいじりながらでも出来ますからね(笑)
(ジムでよく見る光景ですね)

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■マシンは体の機能を低下させる

マシンでのトレーニングは
確かに安全性が高く怪我のリスクは低いです。
しかし、マシントレーニングだけでは
体の機能は向上しません。
場合によっては機能低下に繋がります。

◎日常生活の動きと程遠い

人間の最も重要な動作は立つ事と歩く事です。
ですが、
マシントレーニングで立って行う種目はほぼ0に等しく、
また歩く際に必要な立位で頭部が動き、
かつ複数の関節が動くようなマシンはありません。

ただ座ってバーを上げ下げ
ただ座ってバーを押して引いて
ただ座って膝を伸ばして曲げて
これだけでは姿勢は綺麗にならないし、
怪我の予防にも繋がらないし、
立つや歩く等といった日常生活の質や
機能も向上しません。
(ただ筋肉を鍛える事が目的の場合はマシンが有効になります)

◎安定し過ぎる

マシンのメリットは
何と言っても安定している事です。
頭の位置がブレる事も無いですし、
目で見る景色が変わる訳でも無いですし、
バーの起動すら変わらない。

そう!
その安定し過ぎている事で
脳の活性化やホルモンの分泌等には
メリットが無いんです。
(筋肉を使う為、成長ホルモンや男性ホルモンへの影響はありますが、アドレナリン等の分泌は下がります)

先程の立つ動作や歩く動作に共通するのは
足裏が床に付いている事、
頭の位置が動く事、
目線が変わる事、
複数の関節が複合的に動く事
等があります。
まさにマシントレーニングは
これらの共通点の真逆に向かっている運動なんです!
足裏が床に付かない事が多いし、
頭の位置が変わるマシンもほぼ無い、
結果目線も動かず、
関節も一つの関節しか動かない。
仮に複数の関節が動いたとしても
決まった軌道でしか動かない。。。
自分の意思で、自分の身体をコントロールする能力は
ほぼ向上しないんです。

◎スポーツ選手も同じ

スポーツ選手でも
競技特性を考えた種目を実施したいですよね。
単関節運動のやり過ぎは逆効果ですし
ゆっくり筋肉に効かせる
というのも逆効果になり得る事もあります。

過去にこんな記事も執筆してますので
是非チェックを!

https://note.com/embed/notes/ned6f04c85d3b


■『ご高齢の方=マシン』はダメ

基本である歩行動作や立つ動作が
衰えない様に体の使い方、感覚の練習を
するべきなのはご高齢の方です。
もうお分かりかと思いますが、
って事はご高齢の方こそ、
座って安全に行うマシントレーニングだけでは
足りないんです!

『お客様がご高齢の方だから
無理せず安全にマシントレーニングを
主体にメニューを組もう』
は完全に間違いである事が分かりますよね!

◎日常生活の動きから機能向上

下半身の筋力が衰えない様にという
目的でレッグプレスを採用するのであれば、
安定した椅子を用意し(パイプ椅子で十分)、
そこにゆっくり座って立ってを5回でも
繰り返した方がよっぽど効果的です。
また
「スクワットはリスクあるからレッグプレスにしよう」
と最初から思考停止でメニューを組まくらいなら
壁に手を付いて浅ーくしゃがむスクワットの方が良いですよね。
※体の機能を低下させないという事を目的にするならばレッグプレスよりも
手すりを掴んで階段を昇った方が良いとすら思います。

怪我をしない様にと思ってマシントレーニングをやり続けた結果、
実施中の怪我リスクは減っても
日常生活中の怪我リスク軽減や
慢性痛の予防改善には効果が無い
体の機能も向上しない
なんて事になりかねませんからね!

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■マシントレーニングにもメリットはある

当然ですがマシントレーニングにも
メリットはあります。
▪狙った部位を鍛えやすい
▪実施中の怪我のリスクが低い
▪運動をハードルが下がり初心者に優しい

等があります!


■まとめ

箇条書きでまとめます。
▪歩行や立つ動作は頭が動く事で目線が動き、足裏の感覚も重要
▪マシントレーニングは安定し過ぎている為、日常生活の動きを改善する事は難しい
▪ただ安全に筋肉だけを鍛えてもメリットは多くない
▪ご高齢の方=マシンという固定概念を捨てよう
▪けれどマシン種目にもメリットはある
▪目的を明確にして使い分けよう

最後までお読みいただきありがとうございました!