【科学が証明】疲労感と水分摂取の関係

フィットネストレーナーの菅谷です!

「なんだか最近ずっと疲れてるな…」
「寝てもスッキリしない…」

そんなとき、
もしかすると原因は「水分不足」かもしれません。
驚くことに、
たった体重の1〜2%の水分喪失
が、
体や脳に大きな影響を与えることが
明らかになっています。

今回は、
**最新の研究と身体のしくみ**
をベースに、水分と疲労の深い関係を解説します。

■水分不足が疲れを引き起こす理由

人間の体の約60%は水分でできています。
水分が不足すると、
体のさまざまな機能がうまく働かなくなり、
疲れやすくなるんです。

例えば…

◎血流が悪くなる

血液の粘度が高まり、
酸素と栄養の供給が力が落ちます。
人間の体の60%は水で構成され、
中でも血液の約90%は水分です。
当然、水分が不足すると
血液の粘度が高まり、血流が悪くなる訳です。
結果として、
脳や筋肉への酸素・栄養の供給が減少し、
疲労感を招きます。

◎体温調整が上手くいかない

体温調整機能が低下し、
自律神経が乱れます。
人は汗をかくと、
体内の熱を逃がして体温を一定に保ちますが、
水分不足になると汗が出にくくなり、
体温が上昇します。
これが、心拍数や呼吸数の増加、
自律神経の乱れを引き起こし、
だるさや頭痛、集中力の低下を招きます。

※運動時なんかは特に注意ですね。

◎脳の働きが低下する

脳内の神経伝達物質
(ドーパミンやセロトニンなど)
の働きが乱れます。

脳の神経伝達には電解質
(水と共に存在するナトリウムやカリウム、マグネシウム等)
が不可欠です。
脱水状態ではこれらのイオンバランスが乱れ
脳内活動が低下します。
その結果、イライラや落ち込み、
疲労感といった精神的な疲労感が強くなります(´;ω;`)

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■エビデンスで見る「疲労と水分」

◎軽度の脱水が脳機能と疲労に影響

●研究者
Armstrong LEら(2012年)

結果
体重の1.5%の脱水で、
女性の集中力・記憶力・気分・疲労感が悪化

●結論
のどの渇きを感じる前のレベルでも、
精神的疲労が明確に増す

Ultrafast hydrogen sensing through hybrids of semiconducting single-walled carbon nanotubes and tin oxide nanocrystals – PubMedWe report an ultrafast and sensitive hydrogen (H(2)) sensingpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

出典:Armstrong LE et al., Journal of Nutrition, 2012

◎脱水と運動パフォーマンス及び疲労

●研究内容
運動中の水分不足が身体能力に及ぼす影響を検討。

●結果
脱水は筋力低下、体温上昇、
心拍数の増加、そして疲労感の増加と強く関連。

●結論
水分補給は運動パフォーマンス維持と疲労軽減に不可欠

Does dehydration impair exercise performance? – PubMedDoes dehydration impair exercise performance?pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

出典:Sawka MN et al., Journal of Applied Physiology, 2007

◎日常生活の脱水と疲労

●研究内容
軽度脱水が、日常生活での気分・集中力・疲労に及ぼす影響を調べた。

●結果
軽度の水分不足で、
被験者は強い疲労感と集中力低下を自覚した。

●結論
運動や高温環境下に限らず、
日常生活の中でも水分不足はパフォーマンスに悪影響を与える。

Mild dehydration impairs cognitive performance and mood of men – PubMedThe present study assessed the effects of mild dehydration onpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

出典:Ganio MS et al., British Journal of Nutrition, 2011


■あなたは大丈夫?水分不足のチェックリスト

  • のどが渇いたと感じる
  • 尿の色が濃い(理想は薄いレモン色)
  • 夕方に頭痛やだるさが出る
  • 肌や口の乾燥が気になる
  • コーヒー・お茶ばかり飲んでいる(利尿作用が強い)

1つでも当てはまる方は、
軽度の脱水状態かもしれません。


■ 疲れを吹き飛ばす!水分補給のポイント

  • 「のどが渇く前」に飲むのがコツ
  • 1回にたくさんではなく、こまめに摂る(目安:1〜2時間おきに100〜200ml)
  • 常温〜ぬるめの水が吸収されやすい
  • 汗をかく日は、塩分やミネラル入りの飲料もおすすめ

■まとめ

疲労の原因は、
寝不足や運動不足だけではありません。
「水をちゃんと飲んでない」
というシンプルな理由が、
脳・神経・筋肉に負担をかけ、
慢性的なだるさを引き起こすこともあります。

今日から、
「疲れたらまず水」
というシンプルな習慣を取り入れてみませんか?

最後までお読みいただきありがとうございます!