近年注目度が高くなっているコールド(冷水)シャワー。
どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
もちろんエビデンスベースでご紹介します!
※私自身がコールドシャワーを継続的に
試した訳ではありません。
目次
- ■メリット
- ◎研究データ①(病欠)
- ◎研究データ②(うつ病)
- ◎研究データ③(筋肉痛緩和と疲労回復)
- ◎研究データ④(集中力の向上)
- ■デメリット
- ◎万人には適さない
- ◎低体温症
- ◎ある程度長期間実施する必要がある
- ◎中途半端は無意味
■メリット
『朝のコールドシャワー』
について調べた研究論文からご紹介します!
◎研究データ①(病欠)
”PLOS ONE”に掲載された
オランダ人3,000人を対象にした研究から
下記の効果(反応)が分かりました。
▪病気による仕事の欠病(病欠)が約29%減少
▪エネルギー代謝が上がる
▪血糖値コントロールに役立つ
▪覚醒度を高める
▪研究対象者の91%が研究期間終了後も自分の意思でコールドシャワーを継続した(対象者が効果を実感したのか?)
▪コールドシャワーを浴びる時間と効果に差は無い
(30秒浴びる人と90秒浴びる人とで効果に差は無い)
▪定期的に運動をしている人の場合、病欠は54%も減少する
Cold Showers Lead to Fewer Sick DaysDousing yourself with freezing water may boost your physicalhbr.org
健康行動科学
冷たいシャワーを浴びると病欠が減る
by アリソン・ビアード
雑誌(2018年3月〜4月号)より
この研究では純粋に健康度が向上する事が分かりましたね。
◎研究データ②(うつ病)
二つ目の研究から分かった効果メリットは、
うつ病症状の緩和です。
コールドシャワーを浴びると
交感神経が働きますので、
朝のタイミングには最適です。
また、脳に電気インパルスが溢れ、
幸福ホルモンであるβエンドルフィンが増加します。
結果的にうつ症状の緩和に繋がります!
Adapted cold shower as a potential treatment for depression – PubMedDepression is a debilitating mood disorder that is among thepubmed.ncbi.nlm.nih.gov
うつ病の潜在的な治療法として適応した冷たいシャワー
◎研究データ③(筋肉痛緩和と疲労回復)
日頃からトレーニングをする方に朗報です。
『ふた昔前は運動後はアイシングが大切』
『ひと昔前は運動後は冷やさず温める』
という時代と共に運動後のケアについても
意見が割れていましたが、
当研究では温水療法と冷水療法の
どちらも激しい運動後の筋肉痛緩和に役立つ事が分かっています。
(※注意!筋肥大を促す場合は温めた方が良いとされています。)
コールドシャワーを浴びた後、
再度体温が上がり血流が良くなります。
結果、炎症を和らげ筋回復を促進させます。
また、コールドシャワーは
アスリートの疲労感を低下させる事も報告されてます。
Cold water immersion (cryotherapy) for preventing muscle soreness after exercise▸ Bleakley C , McDonough S, et al. Cold-water immersion (crybjsm.bmj.com
運動後の筋肉痛予防のための冷水浸漬(クライオセラピー) |ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・スポーツ・メディシン (bmj.com)
運動後の筋肉痛を防ぐための冷水浸漬(凍結療法)ジョアンナ・ディオン1 , 2 ,
スティーブン・J・カンパー2 , 3
連絡先:ジョアンナ・ディオン博士、シドニー大学シドニー医学部生物医学科学科、リドコム、NSW 1825、オーストラリア;
◎研究データ④(集中力の向上)
脳と体内でアドレナリンが放出される事が分かっています。
(ノルアドレナリンも)
集中力の向上や精神的興奮を促す事が出来るため、
一般人はもちろん
スポーツ選手やトレーニーにも嬉しいメリットです!
The Science & Use of Cold Exposure for Health & PerformanceDone correctly, deliberate cold exposure can positively affecwww.hubermanlab.com
その他にも、
ストレスホルモンと言われるコルチゾールが減少したり、
やる気やモチベーションに関係するエンドルフィンが向上したり、
感染率が50%減少したりと
意外とメリットが多い印象です!
(ちょっとバカにしてた。。。)
■デメリット
コールドシャワーのデメリット(リスク)です。
複数のサイト、論文を探しましたが、
一般的に言われる事が多い印象ですね。
◎万人には適さない
当然ですが、
妊娠中の方、授乳中の方、
また心臓病がある方などは基本的に
コールドシャワーは避けましょう!
◎低体温症
これも当然の事ですが、
長時間のシャワーや
急なシャワーは低体温症を引き起こす可能性があります。
1回のシャワー時間は最大でも10分以内
にしましょう。
◎ある程度長期間実施する必要がある
もちろん1回だけの実施でも効果はありますが、
単発的な効果では無く、
長期的な効果を期待する場合
3週間~4週間程度継続する必要があるようです。
※これはしんどい。。。
◎中途半端は無意味
コールドシャワーに適した水温は
8~15℃の冷水です。
当然8℃を下回る様な冷たい水温はダメですが、
15℃を超える様な中途半端な水温も効果を下げます。
■コールドシャワーはどのくらい浴びる?
浴びる時間帯はやはり朝が良いでしょう。
更に浴びる量(時間)は
週に11分間程度を目安にしていきましょう!
仮に毎日浴びる場合なら
1日90秒程度となり、
週に4回浴びる場合なら
約2分30秒程度となります。
もちろんこの11分間にも
科学的に裏付けされた分数です。
■リスクもあるから慎重に
先ほどのデメリット紹介でも触れましたが、
既に免疫力が低下している方や
妊婦さん、心臓が弱い方なんかは
控えた方が良いでしょう。
また、不安がある方も医師に相談してから望むか、
いきなり冷水にするのではなく
少しづつ水温を下げていくようにすると良いですね。
■まとめ
最後に箇条書きでまとめます。
【メリット】
▪病欠が減る(健康になる)
▪うつ病予防
▪筋肉痛の緩和
▪疲労回復促進
▪集中力の向上
【デメリット】
▪万人に適さない
▪低体温症リスク
▪長期間必要
▪水温が重要
朝一のコールドシャワーで
心身を起こし1日のスイッチを入れましょう!