徒手療法による「安心感」が腰痛症状の緩和に?

皆さんこんにちわ!
トレーナー
リラクゼーションセラピスト
の菅谷です。

以前、
「徒手でのアプローチは患者に安心感を与え、症状の緩和に繋がる」
という記事を拝見したので
私なりに調査し
情報をまとめてみました。

※当店で行っているリラクゼーション整体は
あくまで心身のリフレッシュが目的で
治療を行っている訳では無いため、
手技を用いています。
慢性腰痛や慢性肩こりには
手技に加え運動療法や
入念なカウンセリングを行っております。

大前提として
慢性腰痛などを改善していく場合、
安心感があろが無かろうが
徒手だけでのアプローチで
根本的な所から症状を解決されていくのは
難しいかなと思ってます。

🔳徒手だけでは不十分だと思っている理由

★症状や体では無く、
根本の原因に対してアプローチ
しなければ意味が無いと思っていた。
例)立ち方や座り方はもちろん、
その立ち方になっている原因
(性格や職場環境等)
に目を向けるべきだと考えている

★徒手で改善しても
受動的な介入では
また再発すると考えている。
受動的では無く能動的な対策が重要
稼働不全があるなら
徒手だけでなく
運動療法(運動学習)で
動かせるよう対策する必要がある

★筋肉や骨など、
組織そのものに損傷が無いケースが多い

詳しくはこちらから⇩

https://note.com/embed/notes/n2907214a674a


🔳徒手の意義

マッサージ等の徒手でのアプローチは、
恐怖回避、運動恐怖、破局的思考、
不安、抑うつ、生活の質といった
心理的要因にも良い影響を与えることが示されています。
特に、
腰椎椎間板ヘルニア(LDH)患者を
対象とした研究では、
徒手療法がこれらの心理的要因に
肯定的な効果をもたらすことが報告されています!

ランダム化比較試験の
システマティックレビューでは、
慢性腰痛患者に対して
徒手療法と運動療法を組み合わせることで、
運動療法単独よりも短期的な痛み、
機能、障害の改善が向上することが示されています。
また、徒手療法は腰痛の軽減や治癒において、
他の治療法
(運動、従来の医療、理学療法など)と同等、
あるいは
それ以上の効果があるというエビデンスも豊富にあります。

※それでも手技と運動療法の両方が大切である事は間違いない!

運動療法に手技療法を追加すると慢性腰痛の痛みと障害の転帰は改善するかhttps://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1360859224005564


🔳安心感という観点で見ると

本題に入ります。
まずは徒手→安心感→症状緩和
という理論について調べると
下記のデータが見つかりました。

プライマリケアにおける腰痛に対する再保証の使用と再保証関連アウトカム:スコープレビュー
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1526590024007314?utm_source=chatgpt.com

アニー・ ヤング MRes a、サイモン・D ・フレンチ 博士 (a )エイドリアン・C・トレーガー博士(b)マーク・ハンコック博士(c)ベン・ダーロウ博士(d) 、レティシア ・コレア博士、ヘイゼル・J ・ジェンキンス博士

◎主な発見

安心感の使用状況

21件の研究が、
プライマリケアにおける安心感の使用を調査。
安心感の提供頻度は限られており、
臨床での使用にはばらつきがある。
個別化された安心感の重要性が強調されている。

安心感を含む介入

46件の試験で安心感を含む介入が調査されたが、
そのうち16件のみが安心感を主目的とした介入。
介入の多くは、
口頭での説明(29件)、
グループセッション(14件)、
教育資料(18件)
を通じて提供された。

◎評価方法

患者がどれだけ安心感を得たかを
直接測定するための
「検証済みの指標」は存在しない。
間接的な評価指標として、
以下が使用された。
恐怖回避(23件)
心配(8件)
不安(8件)
痛みの破局的思考(10件)
医療利用の減少(12件)

◎課題

安心感を主目的とした介入は少なく、
個別化が不十分。
安心感の効果を直接評価するための
標準化された指標が欠如している。

◎結論

頻度や方法にばらつきがあり、
標準化されていない。
安心感を主目的とした介入や、
個別化されたアプローチは限られている。
患者の安心感を直接評価するための検証済みの指標が必要。

という事で
「安心感には繋がるかもだけど、
それが症状緩和と関係するかは何とも言えない」

といったところですね💦


🔳徒手でのアプローチで安心感は増す?

科学的には
「触れることで安心感が増す」
というエビデンスがあります。
腰痛や慢性痛の文脈でも、
徒手療法やマッサージが痛み軽減や
心理的に寄与する理由としてよく挙げられます。
少し整理してみます⇩

◎触覚と安心感の関係

一般的には、
皮膚の触覚受容器(特にC触覚線維)は、
優しいタッチを感じると
脳内でオキシトシンや
セロトニン
が分泌されリラックス効果が増す
と言われています。

結果的に、
ストレスや不安が軽減される
とともに、
痛みの主観的評価が下がることがあります
(痛みが同じでも「ラクに感じる」状態)。

触覚による心理的鎮痛効果的な(‘◇’)ゞ

Exploring expectations and perceptions of different manual therapy techniques in chronic low back pain: a qualitative study – BMC Musculoskeletal Disorders Background Chronic low back pain (CLBP) prevalence has steadi bmcmusculoskeletdisord.biomedcentral.com

これだけ見ると、
オキシトシンやセロトニンといった
ホルモンの分泌による効果であり
症状となっている原因が
解決されている訳では無いと言えます。
つまり、
精神的なストレスや
本当の意味での筋緊張等で
症状が出ている場合は
一時的に解消はされるという事になり、
+αで精神的なストレスが溜まる原因や
(職場環境や家庭環境等かな)
筋緊張が起こる原因に対策が出来れば最高ですね。


🔳人間の手にはまだ価値がある

近年リハビリでさえ
AIに代替されています。
しかし、
まだまだ人間の手(手技)には
価値がある事を訴えているリハビリセンターの
記事を紹介します。

「触れる」ことで感じる脳と身体の再接続
こちらの項目は特に興味深い!

AI時代でも色褪せない、人の手によるリハビリの価値 – 脳卒中・脳梗塞・脳出血の後遺症改善 – 脳神経リハビリHL堺 はじめに 脳卒中後のリハビリは、回復への道のりにおいて非常に重要です。AIやロボット技術が進歩する現代において noureha-sakai.com


🔳最後にダメ押し論文を

最後にとてもシンプルな
論文をご紹介します。

Massage therapy research review – PubMed In this review, massage therapy has been shown to have benefi pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

マッサージ療法の研究レビュー
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27502797/

ティファニーフィールド1
所属 拡大するPMID: 27502797
PMCID: PMC5564319
DOI: 10.1016/j.ctcp.2016.04.005

この論文を一言でまとめると
「マッサージには効果がある!」
という事!!
※迷走神経活動を高め、
コルチゾール値を低下させる
事が関係していると予想


🔳まとめ

まとまりの無い記事になってしまいましたが
最後に強引にまとめます!

●徒手でのマッサージには安心感を与える効果がある
●安心感は、触れる事によりオキシトシンやセロトニンといった幸福や精神安定ホルモンの分泌が要因
●触れる事でストレスホルモンが低下する
●ただ安心感が直接的に痛みの軽減に繋がるとは言い切れない
●人間による徒手でのアプローチにはまだまだ価値がある

以上!
最後までお読みいただきありがとうございました!