少年野球、中学野球の指導者や保護者の皆様、
毎日のサポート本当にお疲れ様です!
「試合で勝たせてあげたい」
「でも、絶対にケガはさせたくない」
という熱い思い、素晴らしいと思います。
実は近年、
私たちが昔教わってきた野球の常識は、
具体的な数値データによって次々と覆りつつあります。
今回は、学生選手に向けた(特に11〜16歳)
最新のスポーツ科学のデータを、
数字を交えながら初心者の方にも分かりやすく徹底解説します!
■「筋トレ=背が伸びない」はホント?ウソ?
「成長期にウェイトトレーニングをすると骨端線(成長軟骨)が傷ついて背が伸びなくなる」
という話をよく聞きますが、
これは科学的に完全に否定されています。
全米ストレングス&コンディショニング協会(NSCA)などのデータによると、正しいフォームと適切な負荷で週2〜3回、8〜12週間のトレーニングを行うと、筋力が30%から50%も向上することが分かっています。
◎なぜ背が伸びないと言われていたの?
昔は見よう見まねの危険なフォームで
重いものを持ち上げていた為だと考えられています。
実際には、
ダッシュや全力投球といった
「野球のプレーそのもの」の方が、
コントロールされた筋トレよりも
遥かに関節や骨に強いストレス(負担)をかけています。
◎筋肉ムキムキになるの?
これも答えはNOです!
この時期の筋力アップは、
筋肉が太くなる(筋肥大)というよりも、
「神経系の発達(自分の身体を思い通りに動かせるようになること)」
によるものです。
※逆に筋肉ムキムキにしようとしてもかなり難しいでしょう。
基礎筋力がつくことで、
急激に背が伸びてバランスを崩しやすい時期のケガを防ぐ事にも繋がります。
Youth Baseball Strength Training, Facts and MythsYouth baseball strength training should be a part of every yorocklandpeakperformance.com
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■バイオメカニクス(生体力学)が暴く!投球フォームの真実
「もっと腕を振れ!」という指導は、
実はケガの元です。
「腕は勝手に振られる!」が正解!
最新の3Dモーションキャプチャ
(人間の動きをデジタルで解析する技術)による、
健康な投手のデータを見てみましょう。
このラインより上のエリアが無料で表示されます。
◎ストライド幅(踏み出し幅)は「身長の〇%〜〇%の幅」
ピッチャーの踏み出し足は何足分が理想なのか。
昔は広い方が良い。
狭いと立ち投げや手投げになる。
下半身が使えてない。
なんて言われていました。
しかし、現代では身長の66%~85%の歩幅
が適切とされています。
例えば身長160㎝であれば、
160*0.66~0.85になります。
具体例⇩
160㎝ 66%の場合
160㎝*0.66でこの場合のステップ足は
軸足から105㎝が理想となります。
これより狭すぎても広すぎても、
力の伝達がうまくいきません。
※高校生になるとステップ足の脛が地面と60度
なんて言う理論もありますが、
先ほどの66~85%に収まるとだいたいこの当たりになりますね。
※もちろんオーバースロー、スリークォーター、サイドスローなどの腕の位置でステップ足の角度や幅は変わります。
※上記の目安はオーバースローでの条件。
◎ヒザの角度が球速を決める
「45度から30度へ」
踏み出した前足が地面に着いた瞬間、
膝は約45度曲がって衝撃を吸収します。
しかし、ボールを離す(リリース)瞬間には、
膝の角度は約30度まで力強く伸びなければなりません。

※膝が曲がりっぱなしだと、
下半身で作った前への勢いが逃げてしまいます。
膝を伸ばして「壁(ブロック)」を作ることで、
下半身のエネルギーが体幹の回転へと変換されます。

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◎変化球とストレート。肘の負担が多いのは?
「カーブを投げると肘を壊す」
とよく言われますが、データは逆です。
直球(ストレート)を投げる時の肘にかかる
外反トルク(ねじる力)は平均 34.8 ± 15.4 N·m。
一方、カーブは 31.6 ± 15.3 N·m でした。
(※N·mはトルクの単位です。直球の方が球速を出そうと強く腕を振るため、ヒジの靭帯への負担が大きくなることが証明されています。球種を禁止するより、全体の「球数制限」が重要な理由がここにあります)
◎ウェイテッドボール(重いボール)の罠

重いボールを投げる練習で、
約80%のユース選手の球速が平均3%(約2.2 mph)上がった
というデータがあります。
しかし、腕の筋力は全く上がっていませんでした。
ではなぜ速くなったのか?
それはボールの重さで肩が無理やり外側にねじられ、
「関節が緩くなった」反動を利用しているからです。
発達途上の子どもには障害リスクが高すぎます。
■打撃の科学:ティーバッティングのデメリット
止まっている球を打つ「ティー打撃」は、
フォーム固めには有効です。
しかし、
最新の解析(1次元統計的パラメトリックマッピング)では。。。
◎ティー打撃は「身体が開くタイミング」が遅れる
生きた球(フロントトスなど)を打つ時に比べ、
ティー打撃ではスイングの加速フェーズの最初の67%において、
体幹がピッチャー側へ開くのが著しく遅れることが分かりました。
(※止まっている球は「タイミングを合わせる」という脳の処理が必要ないため、純粋に回転力を最大化する特殊なスイングになってしまいます。ティー打撃ばかりやっていると、実戦の速い球に対応できない「硬直したスイング」が染み付いてしまう危険があります。段階的に生きた球を打つ練習へ移行しましょう)
※振り遅れると言った所でしょう。。。
https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/pdf/10.1055/a-2332-7408.pdf
■睡眠とパフォーマンスの関係

筋肉を回復させ、
脳に戦術を記憶させ、
本当の意味で上達させるのは「睡眠」と「栄養」です。
◎睡眠不足は選手生命を終わらせる
Sleep and teen athletesHow can your athlete benefit from better sleepwww.childrenscolorado.org
米国プロ野球(MLB)選手の追跡調査では、
睡眠が十分に取れていた選手の 72% が
3年後もプロで活躍していましたが、
睡眠不足の選手で生き残っていたのはわずか 14% でした。
また、睡眠不足の選手は
「ストライクゾーンの判断力(選球眼)」
も明らかに劣っていました。
※見逃し三振やボール球を振るというのは単純な技術や配球の読みだけでは無い!
監督に「見逃し三振するな!」
と言われたらこう言おう・・・・
「寝不足なんです!」
◎疲労困憊まで「10%(約37秒)」早くなる
睡眠不足のアスリートは、
身体がバテるまでの時間が10%も短縮されます。
成長期の子どもにとって、
疲労による集中力低下は死球や交錯プレーなどの大ケガに直結します。
※プレシーズンなどのハードな時期は、
最低8〜10時間の睡眠確保が科学的に強く推奨されています。
瞬発系の競技はもちろん、
サッカーやバスケ、バレーボールなどのような
ある程度の持久力が求められる競技にも悪影響が及びます。

◎睡眠を助ける栄養素①
最初にお勧めするのはトリプトファンです。
必須アミノ酸(※体内で作れないため
食事から摂る必要がある栄養素)の一種です。
これが脳内でセロトニン(リラックス物質)に変わり、
夜になるとメラトニン(睡眠ホルモン)へと変化して自然な眠りを誘います。
★おすすめ食材
・乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
・大豆製品(納豆、豆腐、味噌)
・鶏肉
・卵
※ワンポイント解説
朝食にトリプトファンを摂ると、
日中にセロトニンが作られ、
夜にメラトニンに変わるリズムが整いやすくなります。
朝の納豆ご飯と味噌汁は科学的にも最強のルーティンです!
◎睡眠を助ける栄養素②
「夜に炭水化物を食べると太る」
と避けられがちですが、
ハードな練習をした日の夕食では別です。
白米などの高GI食品(※食後に血糖値が上がりやすい食品)は、
インスリンの分泌を促し、
先ほどの「トリプトファン」が脳の関門を突破しやすくなるよう手助けしてくれます。
High-glycemic-index carbohydrate meals shorten sleep onset – PubMedWe showed that a carbohydrate-based high-GI meal resulted inpubmed.ncbi.nlm.nih.gov
★おすすめ食材
白米、うどん、餅
※ワンポイント解説
就寝の数時間前に摂取することで、
眠りにつくまでの時間(入眠潜時)を短くする効果が確認されています。
ただし、寝る直前のドカ食いは胃腸の負担になるのでNGです。
◎ 睡眠を助ける栄養素・ホルモン③
一部の食材には、
睡眠ホルモンそのものや、
その前段階の物質が豊富に含まれており、
世界中のトップアスリートも積極的に取り入れています。
一気に3つ紹介します。
★タルトチェリージュース
天然のメラトニンと強力な抗酸化物質が含まれており、
睡眠時間を延ばし、筋肉の炎症を抑えるエビデンスが多数あります。
※タルトチェリーの濃縮ジュースを7日間摂取したグループは、
プラセボ(偽薬)グループと比較して体内の
メラトニン(睡眠ホルモン)レベルが有意に上昇。
さらに、総睡眠時間が平均して約39分延長し、
睡眠効率(ベッドにいる時間に対する実際の睡眠時間の割合)
も最大で6%向上したと報告されたというデータ⇩
Effect of tart cherry juice (Prunus cerasus) on melatonin levels and enhanced sleep quality – PubMedThese data suggest that consumption of a tart cherry juice copubmed.ncbi.nlm.nih.gov
★キウイフルーツ
セロトニンが豊富で、
夕食時に1〜2個食べることで、
夜中に目が覚める回数(中途覚醒)が減り、
睡眠の質が有意に改善したという研究結果があります。
※睡眠に悩みを持つ成人を対象に、
4週間にわたり就寝の1時間前に
キウイフルーツを2個摂取させた研究。
結果として、
寝つくまでの時間が平均35.4%短縮し、
夜中に目が覚める時間が28.9%減少、
総睡眠時間が13.4%増加したことが科学的に実証されています。
Effect of kiwifruit consumption on sleep quality in adults with sleep problems – PubMedNumerous studies have revealed that kiwifruit contains many mpubmed.ncbi.nlm.nih.gov
★ピスタチオ・くるみ
ナッツ類の中でも特にメラトニンが多く含まれています。
◎睡眠を助ける栄養素・ホルモン④
4つ目はビタミンB6とマグネシウムです。
トリプトファンの効果をサポートするのが、
ビタミンB6とマグネシウムです。
マグネシウムには、
興奮した神経や筋肉の緊張をほぐすリラックス効果もあります。
★おすすめ食材(ビタミンB6)
・バナナ
・マグロ
・カツオ
・鮭
・鶏の胸肉
★おすすめ食材(マグネシウム)
・海藻類(わかめ、ひじき)
・ほうれん草
・アーモンド
※ワンポイント解説
マグネシウムは汗と一緒に流れ出やすいため、
運動量の多いユース選手は特に意識して補給する必要があります。
◎補足
現場では、
バカの一つ覚えのように、
「とにかく体重を増やす事が最優先」
「カロリーをたくさん摂る為にコーラを飲め」
「カップラーメンを3つ食べろ」
なんてもう弥生時代の人でも言わないような
栄養指導をする指導者がいまだにいます。
絶対に無視です!
そもそも野球において重要なのは
体重では無く、徐脂肪指数です!
※徐脂肪指数に関しては下記の記事をご参照下さい。
https://note.com/embed/notes/na3e0d449adfb
■まとめ
10〜15歳というゴールデンエイジ、
ポストゴールデンエイジは、
大人のミニチュアではありません。
根性論でのとにかく数をこなす反復練習を減らし、
「多関節の基礎筋力アップ」
「数字で見るフォーム修正」
「徹底した球数管理と睡眠確保」
へシフトすることが、
次世代の野球選手を育てる為に必要になってくるでしょう。
と言うより、もうなっている。
科学の力✖現場の感覚を融合させ、
子どもたちの無限の可能性を安全に引き出してあげましょう!
■LINEビデオ通話で選手をサポート
これまでお伝えしてきたような
科学と現場での経験を元に
LINEやzoom等のビデオ通話を用い、
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